統一自治体選挙前半戦が終わりました。東日本の大震災を受けて全国的に投票率が低調な中、大阪では少しですが投票率がアップしました。これは橋下知事の維新の会に注目が集まったことが大きな理由かと思われますが、いずれにせよ主権者たる有権者のみなさんが、大変な時だからこそしっかりと選挙で意思表示をされたのは喜ばしいことだと思います。
選挙では、原発問題の是非や防災計画の見直しなど、未曾有の震災を受けて、改めて危機管理体制についてが大きながテーマとなりました。
一方、震災前に橋下知事が争点にしようと躍起になっていたのが、大阪府内の中学校夕食の実施です。
全国の中学校での給食実施率は80.5%。ところが大阪では平均7.7%。高槻でも以前は実施していた学校がありましたが、いわゆる同和対策として行われていたもので、それも10年ほど前に休止。以降、高槻の学校給食は小学校のみで実施されています。 今、なぜ中学校給食なのか。その理由として知事は、全国の実施率が高いのになぜ大阪だけできない、と市町村をただひたすら煽り立てています。タウンミーティングと言っては各地に出向き、やらない市町村が悪いと言わんばかりに名指しで“口撃”しています。 学校給食を語るときに欠かせない視点が、子どもたちの食育の問題です。特に中学生となると、自我も個性も芽生えてくる思春期真っ盛りです。また成長段階も個人差が大きくなり、みんなが同じものを同じだけ食べる小学校給食の延長のような学校給食が本当にいいのかは慎重に考えるべきです。今の時代に新しく始めるなら、今の時代に合ったものをしっかりと議論して練り上げていくべきと考えます。 私がモデルとしたいのは、欧米で見られるようなビュッフェ形式の給食です。決められた栄養のあるものを食べることも重要ですが、大人になる前に備えておきたい食育の知識は、自分で必要なものを選べることです。自ら栄養のバランスや、時にはその日の体調に合わせて必要な食べ物を選べるようになることが本当の食育だと思います。せっかく今から新しく始めるなら、あるべき理想の形はどのようなものか、今取り組めるのはどこまでか、しっかりじっくり議論を深めて行くべきと考えます。 ところが今出されている橋下知事の案は、5年間だけ府がお金を出す、その期間にやる気を見せない自治体は名指しで批判するぞ!いずれにせよその後はすべて基礎自治体でお金も人も手当てしろ!!という乱暴なものです。 ののうえ愛は、中学校給食導入にはおおいに賛成ですが、一昨年から始まったばかりのスクールランチ事業(事前に注文した生徒にお弁当が届けられる制度)との整合性や、市町村の実情に合わせたペース、内容で議論が出来るよう、また何より当事者の中学生の意思が反映されるような議論が深められるように取り組むべきと考えます。 みなさんはどんな中学校給食を望まれますか?
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