2月7日から鹿児島県奄美市に視察に出かけました。
人口5万人弱の奄美市が、実は日本一の多重債務者対策の市なんです。 バブル経済崩壊後、銀行が個人にはお金を貸さないで消費者金融業者には金を貸す傾向が強まりました。日本全国でサラ金に借金がある人は1400万人。うち債務が多重化しているのは230万人。多重債務者の8割はいかなる相談機関にもたどり着いていないと言われています。 近年になってようやく金融庁が重い腰を上げ、多重債務対策への取り組みスタートさせました。大阪府もこれにならい、昨年多重債務者対策協議会の設置を行ったばかりです。 しかし奄美市の(旧名瀬市)市民相談課では20年来、自治体窓口で多重債務相談事業に取り組んできているのです。そこから得たノウハウと自治体が対応することの意義を担当の職員に聞いてきました。 「返せない借金はない」、担当職員はこう言い切ります。個人の責任と思われがちな借金についても、自治体がしっかりと相談に乗り、弁護士や司法書士などの専門家に引継ぎ、過払いがあれば取り返す。そしてそれは税金や保険料の滞納解消にもつながる、そんな流れがしっかりと見えました。 実は奄美市の取り組みが新聞などで報道されると、高槻市民からも奄美市に相談の電話がかかっているそうです。高槻市も他の市に頼るのではなく、市民のお金と命を守る取り組みを進めていかなくてはならないと強く感じました。
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